歯周病を治して健康に美しくなる
歯周病（歯の周りの疾患）は、その言葉のとおり歯の周りの歯肉や歯を支える骨を襲う病気です。この病気の怖さは、日本人の成人の約80％が感染しているのにもかかわらず、大多数が適切な予防や治療をしないまま進行していってしまうことです。症状が進行すると、歯肉が退縮したり、歯がぐらついたり、痛くて噛めなかったり、口臭がひどくなったり、そして最後には歯が抜け落ちてしまいます。さらに、近年では歯周病原因菌が血液中に入ると次のような症状を起こすことが明らかになってきました。もはや歯周病は口の中の問題だけではすまなくなってきたのです。しかし歯周病を本気で治そうと取り組んでいる歯科医が少ないことも日本人に歯周病が多いことの要因になっています。
- 血管の炎症による動脈硬化
- 心臓内膜の炎症,心筋梗塞、誤嚥性肺炎
- 脳卒中などの脳血管疾患（脳内出血）、脳梗塞、アルツハイマー症候群、認知症、
- 早産や低体重児を出産する可能性が高くなる
- 糖尿病の６番目の合併症と言われている（糖尿病の進行、糖尿病の悪化）
歯周病は歯肉縁下プラークに生息する歯周病菌の感染によって発症・進行する細菌感染症疾患です。
毎日、歯ブラシを欠かさずに行っても、プラークを完全に除去することはできません。しかもこのプラークはわずか数日で歯石に変わってしまい、歯石になると非常にしつこく歯に粘着するので、自分では取り除くことができなくなります。そして、この歯石が歯周病の要因の一つとなるのです。
当クリニックで行っている歯周病治療と関連検査
バナペリオ
・安全無痛
・わずか５分で結果がわかる（簡便迅速）
・結果が一目瞭然（試験紙に反応の結果が出ます）
PPMTC
・歯磨きだけでは取り除けない歯周ポケット内の細菌をパーフェクトペリオを使って殺菌除去する。
・歯がツルツルになり、口の中が爽快になる
・削ったりしないので、痛みはない
・2～3ヶ月に1回程度のインターバルの比較的短い間隔で定期メンテナンスとして行なっていくことで、歯を残せる可能性 が非常に高まる。
高解像度位相差顕微鏡
歯周ポケット内の歯周病菌の種類、数量、活動性などを19インチテレビに映し出して見る。
またその状態を動画で録画して治療中、治療後とどれだけ細菌が減少したかを比較判定ができる。
イソライト・プラス
パーフェクトペリオ超音波機械治療中、殺菌機能水が口の中に溜まらないように吸引する役目（バキューム効果）と、LEDライトで歯の裏側を明るく照らすので、すみずみまで歯石などをとりやすい。
実際の症例
長年の歯周病によって歯茎が腫れて自然出血している、歯が動いて歯並びも悪くなった。いつ歯が抜けるか心配で希望が持てない。口臭もつよい。そんな方でも歯肉も健康で、歯の色、歯並びもキレイになり、自信をとりもどされました。
53歳女性
【お悩み・ご希望】
歯ぐきからの出血。歯ぐきから膿（うみ）が出る。歯が動いてきて歯並びも悪くなった。口臭が強い。何とか歯を抜かないでほしいという強い願望がありました。
【治療方針】
重度の歯周病症状がありました。歯周ポケットの深さは3㎜から9㎜までと歯によって異なりました。
予防プログラム、栄養指導、歯周病治療、歯列矯正（上下）、歯冠修復（かぶせものなど）、歯を抜かずに行ないました。
治療後、口の中のさわやかさがもどり、歯の動揺がなくなり、もちろん歯ぐきの出血や腫れもなくなり、健康と美しさが回復しました。
34歳女性
【お悩み・ご要望】
上の前歯のかぶせものの周りの歯ぐきが赤く腫れて出血がある。何年も前から少しずつひどくなってきた。歯の色が少し黄色いのもきれいにしたい。
【治療方針】
予防プログラム、上のかぶせ物をはずして治療用の仮のかぶせ物に変えました。歯周病治療、ホワイトニング、上の前歯のかぶせものを新しく作り直しました。
※下記の口元の写真はクリックすると、拡大して見ることができます。
58歳女性
【お悩み・ご要望】
前々から歯をきれいにしたいと思いながら日が過ぎてしまった。この際すべて良くしたいと思い、思い切って来ました。
上の前歯をきれいにしたい、歯の色や歯が前に出ているのを治したい。下の前歯の歯並びを治したい。食べたときにものがつまるのを治したい。金属のかぶせ物を白いものに換えたい。そしてなにより歯を見せて笑えるようになりたい。
しかしどこにも「歯周病を治したい」とはおっしゃいませんでした。自分が歯周病だとは知らなかったのです。
【治療方針】
予防プログラム（正しい歯の手入れ法の習得）、歯周病の治療、基本的治療（根の中の治療、仮のかぶせ物）、歯列矯正治療、歯冠修復（かぶせものなど）。
治療後、やっと歯を見せて笑えるようになったと喜んでいらっしゃいました。歯の治療で一番大事なことは歯や歯肉が健康になるということであるのです。山のように歯の治療がなされても、「健康」と「自然な美しさ」と「噛む機能」を考慮しない治療は治療とは言えないのです。お口の中を歯の修理ばかりにしないように、常に健康な歯を意識していきたいものです。
