歯科医療の進むべき道とは?

2014年2月 5日 水曜日

日本人は歯に自信がないと感じている人が多いという現実

日本人の10人に8人は「自分の歯に自信がない」と感じているというアンケート調査があります。
その「自信が無い」という理由は、◉自分は歯磨きが上手でない、◉歯に何かあってもなかなか歯科医院に行かない、だからムシ歯になっているかもしれない。という「自分の歯が健康でないという意味の自信がない」が最も多く。
次に❖自分の歯が外観的にきれいでない(歯の色や銀歯)、❖口元に自信がない、歯並びがわるいなどの美しさに関して自信がない」という意味があるようです。
いずれにしても日本では歯に自信がない人が多いのです。しかしそれを積極的に良くしようと考えて実行に移す人が
少ないのもまた事実です。日本人の歯に対する「健康観の低さ」がその原因と考えられます。これは日本の歯科医療がこれまで「歯の修理・修復」を中心に行われてきたいわゆる歯の修繕屋さん的取り組みの結果であり、患者さん一人一人の歯の健康観を育ててこなかったことに由来すると言えます。唯一国民の歯の健康を守る担い手であるはずの歯科医師がそのことに使命感とプライドをかけて真剣に取り組んでこなかった結果といわざるをえません。歯に対する美意識についても同様のことが言えるでしょう。今でも日本では女の子の八重歯はかわいいという見方があります。これは一般的国民の意識といえるかもしれません。しかし外国では通用しません。たとえば韓国では歯並びが悪いまま自分の子供を大人にしてしまっては家の恥だと考え、親は子供の歯にはとても気を使います。韓国で歯並びが悪い人をあまり見かけないのもそういった国民の意識にも関係があるようです。
一般市民がテレビ番組の街頭インタビューで見せる銀歯のオンパレードを日本に来ている外国人観光客が見たらどう思うかと日本の歯科医師としていつも恥ずかしい気持ちと申し訳ないという気持ちになってしまいます。
歯は咀嚼器官であると同時に見せるべき価値の高いものでもあるはずです。
いったいいつになったら大多数の日本人が「自分の歯には自信がある」と言える日が来るのでしょうか。
とりもなおさずそれは日本人の歯や口に対する健康観(健康に対する価値観)のレベルアップを計るべく我々歯科医療従事者の責任重大と言わざるを得ません。
                   ホーカベ歯科クリニック   波々伯部重俊















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