歯科医療の進むべき道とは?

2014年6月17日 火曜日

アンチエイジング歯科って何?

アンチエイジング歯科とは人間が年齢を重ねる過程において口や歯そしてさまざまな口腔機能の病的老化を防止し咀嚼発語嚥下表情(顔貌)といったこれらの若さや自信の源となっている健康という価値を意識しそれらを永く持続させていくために行う歯科医療の高度な専門分野のひとつです。
そのために必要な専門カテゴリーは審美(歯や口元の美しさと若々しさ)矯正(歯並びや咬み合わせ)歯内治療(歯の中の重要な基本治療やムシ歯の治療)、歯周病(歯を永く守る基本)、修復補綴(若々しさを失わない美しさ)、咬み合わせ(顔貌の変化や姿勢に関係)などです。歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士、歯科助手、栄養士、各専門認定カウンセラーがひとつのチームとなってクライアント(患者さん)の治療や予防そしてさまざまなケアを行っていく機能的なシステムを持っていなければなりません。

誰もが歯科を受診したとき、その時の年齢が何歳であれ、そのとき行った治療が確かに歯の疾患を治癒に向かわせることが出来て、歯や歯肉の健康が確実に回復出来て、その人の口の中の健康的な問題、機能的な問題、そして審美的な問題が将来再発しないように考えて行われる予防治療ケアがすなわちアンチエイジング歯科なのです。唾液がどれくらい出るかで判定する唾液年齢を調べたり、舌の上の細菌の数で年齢を分けるなどまったく意味のないことです。それは雰囲気だけでアンチエイジング歯科と言っているにすぎません。アンチエイジング歯科とは人々の一生において歯を失わず、歯の健康を維持していくために必要なことを歯科医として日常当たり前に行う診療の中にいつも存在するべきものであるのです。しかし日本には残念ながらそうならない現実があるのも事実です。その結果、いつしか歯を失い、咬み合わせのバランスが変わり、咀嚼機能が衰え、高齢になれば全身的疾患で飲んでいる薬の副作用である口渇(唾液が出にくくなる)のため口の中の細菌が増殖してムシ歯が進行し、また歯が悪くなるという繰り返しの結果、インプラントをすすめられ、今度はインプラント周囲炎と口臭に悩まされます。日本の国民をそうさせないためには、日本の歯科医、歯科衛生士、歯科助手一人ひとりが来院するすべての患者さんに歯の健康の価値の尊さを啓蒙教育し歯科的健康の価値認識を上げていく努力とそれに必要な確かな予防や質の高い治療の実践を使命感をもってやり続けていくことしかありません。歯科医師や歯科衛生士、歯科技工士といった国家資格を有する歯科医療プロフェッションが使命感や責任感といった医療哲学を忘れてしまったらその国の国民は不幸な口にならざるを得なくなってしまうでしょう。アンチエイジング歯科は歯や口がその機能を失わず一生涯歯があることによって、噛める、話せる、笑える、口元に張りがある、若い、自信がある、自分が老けているとは感じないということを誰もが実感できるようにすることから始まるのです。その上においてより若々しくより美しく、より快適な歯や歯並びや咬み合わせになるように専門的な技術を通して行う専門性の高いアンチエイジング歯科の存在があるのです。
ホーカベ歯科クリニック    歯科医師  波々伯部重俊(日本歯科アンチエイジング学会認定医)
                            

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2014年6月 6日 金曜日

歯を抜かずに治す2。いつやるの?今でしょ!

ある歯科医院で抜歯(歯を抜く)をしてインプラントをいれるしかないと言われた(S)さん。でも歯が全部無くなってしまうのは43歳の女性としてはその喪失感のショックを考えるとどうしても踏み切れなかったそうです。それで悪い歯の根の上に入れ歯を入れていました。(上段の写真)
しかし悪い歯をそのまま残しておけば必ず悪化する。そしていずれは本当に歯を抜かなければならなくなる。
そのことを何とか回避したい。そんな思いで来院されたました。
すべての治療が終わって40歳代の笑顔を取り戻されました(下段の写真)。

           

抜かれると言われた歯         1本も抜かずにすんだ
     

根の先に病巣(病変)があります
根の中の治療(根管治療)を行い病巣も消失しました。
 
     
歯だって本来、他の臓器と同じように死ぬまで身体に付いていて当たりまえなのです、たとえムシ歯や歯周病になっても早い段階で適切な治療処置予防処置そして正しい歯の手入れをおこなうことができれば、歯が失われるなどということは人間の一生でそうそう起こることではありません。もし癌になっても臓器の全摘出はしたくない、部分摘出にとどめたい。だれもが望むことです。歯を抜くということは歯の全摘出です。少しでも自分の歯として噛めるところがほしい。奥歯の無い(S)さんにとっては前歯だけでも自分の歯として噛める場所を確保したかったのです。私たちは患者さんの年齢が何歳であっても、歯や口の中の状態がどの段階で来られようとも、その時、その人にとっての歯や口の最適健康を回復し、それを永く維持していくことに全力を傾ける努力をすることこそ歯科医師としてもっとも重要な役割と考えています。この(S)さんのようにあきらめから希望へそしてアンチエイジングな若返り人生へと変わることだってできるのです。
ホーカベ歯科クリニック  波々伯部重俊


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